今回は沖縄の歴史を分かりやすく簡単に、まずは知っておきたい出来事を紹介します。
沖縄の歴史を知りたいけど、何から勉強していいか分からないよ。わかりやすく簡単に説明してほしいな。
沖縄移住を考えているあなたは、沖縄の歴史をどのくらい知っていますか?
もちろん、「沖縄戦があった」くらいは知っていますよね?
沖縄戦よりも遥か昔、沖縄が日本とは違うひとつの独立国家だったことを知っていますか?
また、日本になった後もアメリカに統治されていた時代があるのを知っていますか?
これから沖縄で暮らすことを考えている人は、沖縄の歴史を知っているのと知らないのとでは、考え方や意識が大分違ってくると思います。
沖縄の歴史を知ったからと言って明確に「これに役立ちます!」とは言えませんが、例えば、沖縄の人に対して『それ、おかしいくない?』と思っても、歴史を知ってると『ああ、そういうことだよね~』と納得できたり。
実際に、現地の人と歴史について語り合うことはあまりないかも知れませんが、歴史を知っておくと沖縄の人に根付いている考え方や風習などが理解できるようになります。
今回は超超基本の沖縄の歴史でまずは知っておきたい出来事を簡単にまとめて紹介します。
この記事は沖縄生活13年、沖縄では歴史サークルに所属していたももとが書いています。
目次
沖縄の歴史知っておきたい主な出来事5選
沖縄の歴史を簡単にまとめるなら、最低次の5つの出来事を押さえておくといいでしょう。
【知っておきたい沖縄の歴史】
①1429年:尚巴志が三山統一
②1469年:金丸のクーデター
③1609年:薩摩侵攻
④1879年:琉球処分
⑤1945年~沖縄戦とアメリカ統治時代
① 1429年 尚巴志(しょうはし)が三山統一し琉球王国ができる
はい、ここで「三山って何?」と思った方いませんか?
三山(さんざん)とは、昔の沖縄本島では北から「北山・中山・南山」と分かれていました。
今も北部・中部・南部と言いますよね。
その三山を統一して琉球王国を作ったのが、尚巴志(しょうはし)という人です。
この尚巴志、統一前は本島南部の佐敷(さしき)を拠点としていました。
佐敷は今の南城市。
マラソンをする人ならピンと来たかもしれませんが、現在南城市では『尚巴志ハーフマラソン』がありますよね。
その尚巴志です。
三山が統一され琉球王国ができましたが、尚巴志が作った王統を第一尚氏王統と言い、首里に拠点が移されました。
ちなみに、統一したのは尚巴志ですが、第一代目の王様には尚巴志のお父さんがなったので、尚巴志は2代目の王様になります。
② 1469年 金丸(かなまる)がクーデターで第二尚氏王統を作り初代王になる
尚巴志が作った第一尚氏王統は7代続きましたが、金丸という人がクーデターを起こし、尚円(しょうえん)と名乗り王様に即位します。
この尚円王以降を第二尚氏王統と言います。
クーデターを起こした金丸、第一尚氏とは違う血筋なのに、なぜ尚(しょう)と名乗っているのでしょう?
それには、中国が関係してきます。
琉球王国は中継ぎ貿易で栄えている国でした。現在の総合商社みたいなものですね。
最大の貿易相手はお隣り中国。
この中国に貿易相手国と認められていたのが尚氏が治めている琉球王国だったので、中国との関係維持のためそまま尚氏を名乗ったんですね。
金丸はイケメンだっと言われているよ
③ 1609年 薩摩による琉球侵攻
タイトルの通りですが、島津氏の率いる薩摩(現在の鹿児島県)が琉球に攻めてきました。
この当時の日本は江戸時代のはじめの頃。
様々な覇権争いが繰り広げられていましたよね。
薩摩としては南の方にも勢力を広げたかったのでしょう。
そしてこの事件、単なる歴史のひとつくらいに思うでしょうが、沖縄の中では現在でも引きずってる出来事なんです。
2009年当時私は沖縄に住んでいましたが、現地新聞の一面に『薩摩侵攻から400年』ってデカデカと載るんです。
現在の新聞の一面にですよ(^^;
知り合いのおじぃに「鹿児島の人とは合わない」と言ってる人がいましたが、私は歴史を知っていたので、その言葉の背景も分かりました。
沖縄の歴史を知るということは、こういうことなのです。
④ 1879年 琉球処分で琉球王国は崩壊し沖縄県となる
皆さんご存知の明治政府による廃藩置県ですね。
これによって1879年に琉球王国が崩壊したことを琉球処分と言います。
この頃の琉球は超財政難に陥ってました。
もう、ひとつの独立国家として存続することが難しかったのです。
この琉球処分で琉球は沖縄県になり日本の一部となったわけです。
時代の流れもあったのでしょうね。。
細かい背景があるのですが、今はこのくらい知っておけば大丈夫です(^^
琉球処分で琉球国王は東京に連れて行かれ華族になったよ
⑤ 1945~1972年 沖縄戦からのアメリカ統治時代
沖縄戦は実際に資料館を訪れて学ぼう
1945年の沖縄戦。
これは今でもテレビで特集が組まれたりしているので、知っている人も多いはず。
日本で唯一地上戦が繰り広げられた沖縄。島民の4人に1人は亡くなったと言われる凄惨なものでした。
沖縄戦の詳細は、実際に「ひめゆり平和記念資料館」や「対馬丸記念館」に行かれて学んでください。
ここで、いくら詳しく書いても伝えられることには限界があります。
実際に自分の目で見て感じることが一番理解できるかと思います。
アメリカ世(あめりかゆー)となった日は沖縄では『屈辱の日』
第二次世界大戦で敗戦国となった日本。
その後、日本はGHQの占領下にありましたが、1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約で独立を果たしました。
でも、沖縄奄美は日本から切り離され、1972年の本土復帰までの27年間、アメリカの統治下となったのです(奄美は沖縄より先に復帰しています)
現在、4月28日は日本では「主権回復の日」とされ、少しおめでたい日くらいな扱いをされてますが、沖縄ではこの日を「屈辱の日」と言います。
沖縄の人にとっては、日本から切り離され、アメリカになった屈辱の日なのです。
このように同じ4月28日でも内地の人の見方と、沖縄の人の見方は全然違うのです。
沖縄では今でも4月28日には屈辱の日の集会が行われています。
『終戦記念日』よりも『慰霊の日』
日本の終戦記念日は8月15日で、式典等もこの日に行われますが、沖縄では6月23日の慰霊の日に式典が行われます。
沖縄にとってはこの日の方が重要なのです。
沖縄では、6月23日が「沖縄戦で日本軍の組織的な戦闘が終わった日」とされ、沖縄戦犠牲者の霊を慰め、世界平和を願う日となっています。
この日は学校等もお休みになります。
わかりやすい沖縄の歴史まとめ
沖縄の歴史を簡単に5つの出来事でまとめましたが、歴史って専門家によって様々な意見があったり、立場によって見方が変わったり、突き詰めるといくらでも色々な説が出てきます。
今回の沖縄の歴史の5つの出来事も、背景などを調べるといろいろあるのですが、まずは移住者として最低限知っておきたい内容を紹介しました。
今回ピックアップした5選は、沖縄の人でもよく分かっていない人が多いので、これだけ押さえておけば「歴史に詳しい人」認定されること間違いなしです。笑
歴史を理解すると、より沖縄の人への理解も深まるので、頭の片隅にでも入れておいてくださいね(^^
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