今年の沖縄の十五夜(ジューグヤ)はいつでしょうか?
今年の十五夜は2024年9月17日(火)です。
よく「沖縄にはお花見の習慣はないけど、お月見の習慣はある」と言われるのを聞いたことがありませんか?
確かに沖縄では全国のように桜の木の下で宴会をしたりというのはほとんど見かけませんよね。
ではお月見は?
もちろん全国でも十五夜の時にお月見団子やススキをお供えするところもありますが、私は沖縄ほど十五夜の行事を盛んにやっている地域を他に知りません。
そしてこの沖縄での十五夜の行事ですが、全国のお月見とは少し違うのですよ。
沖縄ではお月見団子もススキもありません。
沖縄では団子じゃなくてアレを食べるんだよ
今回は沖縄の十五夜(ジューグヤ)行事について紹介します。
■今年の十五夜がいつ行われるのか
■沖縄の十五夜の行事について
■お供え物のフチャギについて
■沖縄の地域で行う十五夜行事について
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目次
2024年の沖縄の十五夜(ジューグヤ)はいつ?
2024年の沖縄の十五夜(ジューグヤ)は、冒頭でも書きましたが、
新暦の2024年9月17日(火)になります。
沖縄の行事といえば旧暦で行われるのが常ですが、十五夜も旧暦で行われます。
十五夜は旧暦の8月15日に行われ、今年は新暦の9月17日にあたります。
ちなみに正確には、十五夜とは満ち欠けによる月の呼び名で毎月15日目の月のことを言い、旧暦8月15日に見える月を「中秋の名月」と言います。
沖縄の十五夜(ジューグヤ)は何をするの?
「沖縄ではお月見がある」と言いましたが、実際には月を見るというよりは、お供え物をしたり十五夜の行事を各家庭でもちゃんとやるところが多いという意味です。
沖縄の十五夜で一般的なのが、ヒヌカン(火の神)と仏壇に「フチャギ」と言うお餅をお供えし、家内安全や子孫繫栄をお祈りします。
また、集落での十五夜の行事としては、豊作を神に感謝する綱引きや獅子舞などがあります。
\ヒヌカンについての説明はこちら/
沖縄の十五夜(ジューグヤ)のお供え物「フチャギ」
全国でお月見と言えば団子になりますが、沖縄ではフチャギという餅の周りに小豆をまぶしたものを食べます。
初めて見る人は、この見た目にびっくりする人もいるのではないでしょうか。
内地だとあんこはお餅の中に入ってるイメージだよね
餅は「神」や「母」、小豆は「子」を表し子孫繁栄の意味があります。
家族の健康や幸せを願いフチャギをヒヌカンと仏壇にお供えします。
フチャギは十五夜の日にスーパーでもたくさん売られますが市販の物は甘さが強く、手作りの方が甘さ控えめのものが多いです。
フチャギの作り方
フチャギの作り方を紹介します。材料はシンプルです。
【材料(15個分)】
■もち粉・・・300g
■水・・・250ml
■小豆・・・1カップ
※甘くする場合は砂糖をもち粉と小豆にそれぞれ60gずつ入れてください
【作り方】
1.小豆を洗い一晩水に浸けておきます。
2.小豆を火にかけ煮立ったらゆで汁をこぼし、新たに小豆が隠れるくらいの水を加え40~50分小豆が崩れないように煮ます。
3.もち粉に分量の水を少しずつ入れ練り、耳たぶくらいの固さにする。
4.練ったもち粉を15等分し、平たい楕円形にします。
5.沸騰している蒸し器に布巾を敷いてもちを並べ、強火で15分間蒸します。
6.蒸しあがったもちが熱いうちに小豆をまぶして完成です。
小豆は市販のゆで小豆で代用もできるよ
沖縄の十五夜(ジューグヤ)地域・集落の行事
沖縄の十五夜について先に紹介したものは主に家庭での行事になりますが、各地域や集落でも様々な十五夜の行事があります。
綱引き
沖縄の綱引きは一般的に雄綱と雌綱の先に作られた輪をカナチ棒で結合させ、東西に分かれて引き合うのが特徴です。
綱を引くことで豊作や豊漁を引き寄せるという意味があるとも言われています。
沖縄で有名な綱引きには「那覇大綱挽」や「糸満大綱引」がありますよね。
那覇大綱引きはイベント色が強いため、十五夜の日ではなく毎年10月のスポーツの日に行われています。
一方、糸満大綱引きは曜日などに関係なく、毎年旧暦8月15日に行われます。
さすが旧暦に忠実な海人の街糸満だね!
与那原の大綱引きも有名ですが、こちらは十五夜の時期とは違い旧暦6月26日の「アミシの御願(うがん)」での綱引きになります。
アミシの御願は農耕儀礼で、雨乞い祈願や虫除けの意味が込められます。
【沖縄2大綱引き日程】
■那覇大綱挽:2024年10月13日(日)
■糸満大綱引:2024年9月17日(火)
獅子舞
沖縄の十五夜の行事として、獅子舞を行う地域もあります。
獅子舞も豊作と厄除けの願いが込められています。
中でも有名なのが、首里汀良町の獅子舞です。
汀良町の獅子舞は約600年の歴史があり、沖縄県内の獅子舞の中で最も古いと言われ、那覇市の無形民俗文化財にも指定されています。
私も一度観に行ったことがありますが、獅子舞ショーのような派手さはありませんが、地域の人たちによって長年受け継がれている歴史を感じました。
汀良町の獅子舞は、毎年十五夜近くの週末に合わせて開催されています。
八月踊り(はちがつおどり)
八月踊りは、十五夜の日も含めた旧暦の8月に五穀豊穣を祈り神様に感謝を捧げる踊りです。
各地域によって特色が違いますが、民俗踊りの他に首里から伝わった組踊などもあり、集落の人々が三線の音色に合わせ唄い踊ります。
沖縄本島名護市屋部や多良間島、奄美群島などで盛んに行われています。
八月踊りの期間中だけ石垣⇔多良間に船が運行されるよ
首里城の中秋の宴
首里城での「中秋の宴」は沖縄の行事とは異なりますが、毎年十五夜の時期に合わせて行われているイベントです。
開催時期は、十五夜近くの週末に合わせて行われます。
中秋の宴では、首里城正殿をバックに人間国宝の方々の組踊が見れるのです。
夜に開催されるため、暗闇の中に神々しく照らされた首里城と、艶やかな紅型の衣装をまとった組踊、そして空には満月。
もう、とても幻想的で時間の流れさえ違って感じる素敵な体験ができます。
しかし、現在首里城正殿は先の火災で焼失してしまったので、現在中秋の宴の開催は未定になっています。
一日も早い首里城の再建と、また首里城をバックに組踊が見れる日を強く願います。
首里城って現在は入れるの?入場可能エリアの様子や見どころを紹介します沖縄の十五夜まとめ
以上が沖縄の十五夜行事になります。
これほどまでに各家庭や地域に十五夜の行事が浸透してるのって他ではあまり聞きませんよね。
いつも思うのですが、沖縄の人たちの生活には神への感謝が自然と溶け込んでいるような気がします。
お月見にはフチャギを食べて、大切な人に感謝を伝えるのもいいかもしれませんね。
また、沖縄にいる方は今年はイベントを行う地域も多いので、ぜひ各集落の十五夜行事を見に行ってみてはいかがでしょうか?
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