春の沖縄を訪れると、家族や親戚が集まってお墓で賑やかに過ごす光景を目にするかもしれません。これは「シーミー(清明祭)」と呼ばれる、沖縄独特の伝統行事です。
2025年の清明祭は、2025年4月4日(金)~4月18日(金)の15日間に行われます。
シーミーは、中国の清明節に由来する祖先供養の行事で、沖縄では旧暦の清明の時期に盛大に行われます。この時期の沖縄では、親族一同がお墓に集まり、お供え物のお重を広げて宴会をするのが恒例です。
観光客にとっては、沖縄の文化に触れる貴重な機会である一方、注意すべき点もいくつか存在します。シーミーの時期は、お墓周辺の道路が渋滞したり、スーパーマーケットなどがお供え物を買い求める人々で混雑したりすることも。また、シーミーは先祖供養の行事なので、もし見かけた場合は観光客は節度を守って見学することが大切です。
この記事では、2025年のシーミーの時期や由来、観光客が気をつけるべきことなどを詳しく解説します。シーミーに参加する予定の方も、観光で訪れる方も、ぜひ参考にしてください。
- 2025年のシーミーはいつか
- シーミーの由来について
- シーミーの時期に移住者や観光客が気をつけること

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目次
沖縄のシーミー(清明祭)2025年はいつ?由来やなんのための行事か

ここでは、沖縄のシーミーについて、2025年はいつなのか、由来やどんな行事なのか詳しく解説します。
- 沖縄のシーミー2025年はいつか
- 沖縄のシーミー(清明祭)とは?
- 亡くなった年のシーミー
- 沖縄のシーミー(清明祭)の由来
- 沖縄にはシーミー(清明祭)の曲
沖縄のシーミー2025年はいつ?
沖縄ではシーミー(清明祭)をいつも4月にやっているイメージですが、正確には清明祭は二十四節気(せっき)の清明の節に行います。
清明の節から次の穀雨(こくう)の節の前日までの間に、シーミーを済ませるのが一般的です。
今年のシーミーは新暦でいうと、
2025年4月4日(金)~4月18日(金)の15日間になります。
大抵はこの期間で親族が集まりやすい週末にやることが多いですね。
沖縄のシーミー(清明祭)とは?

沖縄のシーミー(晴明祭)とはどんな行事なのでしょうか?よく「沖縄ではお墓の前でピクニックする」というのを聞いたことありませんか?それシーミーのことです!
ピクニックと言っても、遊びでピクニックをしているわけではなく、一言で言うとみんなで集まって「お墓参り」をしているんですよ。
シーミーは、旧盆と並ぶ沖縄の一大イベント!ご先祖様を供養する大切な伝統行事なんです。
お墓参りなので、お墓を掃除したりご先祖様の供養をしますが、本土のお墓参りと違うのは、お墓の前にビニールシートを敷いて、重箱などのご馳走を並べてみんなで食べるんです。これがピクニックと言われる理由なんですね。
見たことある方もいるかと思いますが、沖縄のお墓はとても大きくて、ちゃんとビニールシートを敷くスペースもあるくらい広いですよね。
お墓参りって聞くと、ちょっと暗いイメージがあるかもしれないけど、シーミーはお祝い事なのでみんな楽しく賑やかに過ごします。
なので重箱に入っているかまぼこも、お祝い用の赤いかまぼこが入ってますよ。
亡くなった年のシーミー
沖縄のシーミー(清明祭)において、故人が亡くなった年は、地域や家庭によって慣習が異なりますが、一般的には以下のように考えられています。
沖縄では、故人が亡くなってから1年間を喪中とすることが多く、シーミーは、お祝いの要素も含む行事であるため、喪中の年は控えるという考え方があります。しかし、近年では、喪中であっても、規模を縮小するなどしてシーミーを行う家庭も増えています。
喪中にあたる期間は、シーミーの代わりに行う行事として、あの世のお正月であるジュールクニチー(十六日祭)にお墓参りを行う家が多いです。
一方、シーミーは主に沖縄本島が盛んで、宮古や八重山などの離島では喪中に関係なくシーミーよりも「十六日祭」をやる家が多いです。

沖縄のシーミー(清明祭)の由来

沖縄で清明祭(シーミー)が始まったのはいつなのでしょうか?沖縄の伝統行事であるシーミーは、元々中国から伝わった風習です。
琉球王国時代、中国との貿易が盛んだった沖縄には、中国から多くの人々が移り住み、特に那覇の久米村(現在の那覇市久米)には、中国出身者とその子孫が多く暮らしていました。
シーミーは、この久米村で始まったとされています。その後、琉球王府も清明祭を重要な行事と位置付け、1768年頃には毎年行うことを定めたと、琉球王国の歴史書「球陽(きゅうよう)」に記されています。
王府の奨励により、シーミーは首里の士族から一般庶民へと広がり、沖縄全土に根付いていきました。
つまり、沖縄のシーミーは、中国から渡来した人々によって持ち込まれ、琉球王府の政策によって広まった、歴史ある行事なのです。
沖縄にはシーミー(清明祭)の曲もある
沖縄のシーミーは、地元の人々にとっては生活に根付いた大切な行事であり、その様子は音楽にも表現されています。その代表例が、大兼のぞみ with DJレイコによる「Let’s清明祭」という楽曲です。
大兼のぞみは、沖縄で人気のお笑いタレント、知念だしんいちろうさんが扮するユタ(沖縄の霊媒師)のキャラクターです。知念さんは、沖縄のテレビやラジオで活躍しており、地元では知らない人がいないほどの有名人です。
「Let’s清明祭」は、シーミーの賑やかで楽しい雰囲気を歌った楽曲で、沖縄のシーミーの様子を知る上で興味深い作品といえるでしょう。この曲を聴けば、沖縄のシーミーの独特な雰囲気が伝わってくるかもしれません。
沖縄のシーミー2025年はいつ?観光客や移住者が気をつけること

沖縄のシーミー(清明祭)の時期に観光で訪れる際や、移住者は以下の点に注意すると良いでしょう。
- 交通事情
- 路上駐車
- 名護のシーミー
- スーパーが混雑
- シーミーを見かけたら
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交通事情
シーミーの時期は、沖縄本島内の各地でお墓参りが行われるため、普段よりも車の交通量が増加します。特に、識名霊園のような大規模な霊園周辺は、シーミーの期間中は通常以上の渋滞が発生します。
レンタカーで観光される方は、シーミー期間中の交通渋滞を考慮に入れ、時間に余裕をもったスケジュールを組むことをおすすめします。レンタカーのナビゲーションシステムやスマートフォンの地図アプリで、渋滞情報を確認しながら移動するとよいでしょう。
また、シーミー期間中は、公共交通機関も通常より混雑する可能性があります。バスやタクシーを利用する場合も、時間に余裕をもって行動することをおすすめします。
路上駐車

沖縄のシーミーの時期は、お墓参りのために多くの人が集まるため、住宅街の道路でも路上駐車が増加します。特に、週末はシーミーを行う家庭が多いため、路上駐車が顕著になります。
沖縄では、大きな霊園だけでなく、住宅街の中にお墓が点在していることがよくあります。そのため、観光客は、思わぬ場所で路上駐車に遭遇する可能性があります。レンタカーで移動する際は、交通ルールを守り、安全運転を心がけましょう。
また、シーミー期間中は、地元の人々がお墓参りのために集まっていることを理解し、迷惑にならないよう配慮することが大切です。
名護のシーミー
沖縄のシーミーは、通常2週間ほどの期間をかけて行われますが、名護市においては、地域ごとに特定の日程が定められていることが多いのが特徴です。そのため、名護市内でシーミーが行われる日に、北部地域へ観光に出かけると、思わぬ渋滞に巻き込まれる可能性があります。
特に、沖縄美ら海水族館などの人気観光スポットへ向かう際は、事前に名護市のシーミーの日程を確認しておくことをおすすめします。沖縄自動車道の電光掲示板には、名護市のシーミーの日が近づくと「4月〇日、名護清明祭」と表示されることがありますので、参考にしてください。
シーミー期間中に北部地域を観光する際は、時間に余裕をもって計画を立てるようにしましょう。
スーパーが混雑する

沖縄のシーミー(清明祭)の時期は、お供え物の購入などでスーパーマーケットが大変混雑します。観光客も気をつけておくとスムーズに行動できます。
シーミー期間中の週末は混雑します。特に午前中はシーミーでお供えする重箱などを受取りに来る地元の方が多くなります。観光客や移住者は、早朝や夕方など、比較的空いている時間帯を選ぶと良いでしょう。
店内同様、駐車場も大変混み合うので、時間に余裕をもって行動しましょう。
シーミー期間中は、普段見かけないお供え物などが売られているので、スーパーでのお買い物もおすすめですよ。
シーミーを見かけたら
シーミーをわざわざ見学する観光客は少ないかと思いますが、旅行中にもし見かけたら、節度を守って見学しましょう。
シーミーは、家族や親族の行事なので、見学する際は、節度を守り、騒いだり、写真やビデオを撮りすぎたりしないように注意しましょう。また、お墓に供えられた食べ物や飲み物に手を触れないようにしましょう。
シーミーの慣習は、地域や家庭によって異なる場合があります。地元の人の指示に従い、地域の慣習を尊重しましょう。
沖縄のシーミー2025年はいつ?まとめ
シーミーは、ご先祖様を大切にする沖縄ならではの伝統的な行事です。親族が集まり、お墓の前で賑やかに過ごす光景は、ご先祖様もきっと喜んでいることでしょう。
沖縄に移住された方や観光で訪れる方は、シーミーの文化を理解することで、地元の人々との交流がよりスムーズになり、お互いに気持ちよく過ごせるはずです。
毎年4月のシーミーの時期には、普段は何気なく通り過ぎてしまうお墓にも、ぜひ少しだけ注意を向けてみてくださいね。
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