今回は沖縄の首里城の無料エリアについて、所要時間1時間で回れるおすすめモデルコースや見どころを紹介します。
首里城と言うとどうしても真っ赤な正殿が注目されますが、実は無料エリアも見どころが満載なのです。
首里城正殿と言えば2019年の火災で焼失してしまいましたよね。
現在再建工事中のため、残念ながらあの鮮やかな正殿を見ることはできません。
では、人気の観光地である首里城公園に行っても意味がないのかというと、そうではありません。
焼失してしまったのは正殿を含む有料エリアなので、無料エリアは火災の被害がなかったためこれまでどおり楽しむことができますよ。(現在有料エリアも再建中の正殿やその他の施設を見学できます)
それでは、無料エリアを効率よく所要時間1時間で見られるおすすめモデルコースを見ていきましょう!
首里城って現在は入れるの?入場可能エリアの様子や見どころを紹介します■首里城の無料区域を所要時間1時間で見られるコース
■首里城のパワースポット
■首里城で一番の展望スポット
■首里城の休憩所やお土産屋について
この記事は沖縄生活13年、沖縄では歴史サークルに所属していたももとが書いています。
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首里城無料エリア見学の所要時間
首里城無料エリアを見学する所要時間は最低でも1時間は欲しいところです。
首里城は正殿も含めた大きな公園になっており、階段などのアップダウンもあるので意外と時間がかかります。
私自身正殿が焼ける前は、有料エリアも含めて知人を案内するのに2時間くらいかかっていました。
首里城無料エリアを所要時間1時間でまわるおすすめコース
ここでは首里城の無料エリアを所要時間1時間で回れるおすすめ見学コースを紹介します。
無料区域でこれだけは絶対に見た方がいいものを厳選しました。
個人的には首里城に行くなら有料エリアもぜひ見学してほしいところですが、今は正殿も再建中ですし、あえて無料エリアだけを見るならと言うことで考えてみました。
首里城の無料エリアは、この順番で回るのが一番効率良く見れると思います。
①守礼門(しゅれいもん)
首里城公園入口で最初に目に入るのが守礼門ですね。
2000円札にもデザインされている守礼門は人気の撮影スポットで、いつも多くの観光客で賑わっています。
守礼門に掲げてある扁額の「守禮之邦(しゅれいのくに)」とは「礼節を守る」という意味で、「琉球は礼節を重んずる国である」という思いが込められています。
かつて庶民からは親しみを込めて「上の綾門(いいのあやじょう)」と呼ばれ、「上の方にある美しい門」という意味になります。
写真撮影は朝早いと逆光になるよ
②園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)
園比屋武御嶽石門の読み方難しいですよね(^^;「そのひゃんうたきいしもん」です。
これ、世界遺産ですよ!
沖縄県内には9個の世界遺産がありますが、こちらがそのひとつです。
世界遺産9個全部言える?
この地味な(失礼!)石門が世界遺産??と思うかも知れませんね。
守礼門と比べても知名度が低いですが、ちゃんと世界遺産に登録されています。
この石門は、かつて国王が各地に出かける際に旅の安全祈願をした拝所になります。
パワースポット的な場所になるのですが、正確にはこの石門ではなく背後の森(現在は木が少し残されてるだけです)が神聖な場所とされていました。
自然崇拝の文化のある沖縄では、一見何気ない森や木など自然な場所に神が宿るという考えがあります。
③歓会門(かんかいもん)
歓会門は首里城の城郭内へ入る最初の門で、アーチ状の石門の上に木造の櫓が乗っている中国風な形をしています。
「歓会」とは歓迎するという意味です。王国時代に中国から来た冊封使(さっぽうし)(中国皇帝の使者)たちを歓迎しているという意味が込められています。
また、別名「あまへ御門(うじょう)」とも言い、「あまへ」とは沖縄の古い言葉で「喜ばしいこと」の意味になります。
歓会門は沖縄戦で焼失しましたが、1974年に復元されました。
門の左右には魔除けのシーサーがいます。
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④龍樋(りゅうひ)
龍樋は首里城の湧水が湧きだしているところで、龍の口から流れて出ているためこのような名前になりました。
歓会門を抜けて首里城へ上って行く階段の途中にあり、右側の少し奥まったところにあるため、気づかずにスルーしてしまう人が多いです。
龍樋の湧水は首里城内の飲料水として国王なども使用していました。
また、冊封使たちが琉球に滞在中には、龍樋の水を飲料水として滞在先の天使館(てんしかん)まで毎日運んだと言われています。
天使館は、現在の那覇市の東町郵便局のあたりにあったので、毎日そこまで運ぶことを考えると大変さが伺えますね。
石の龍の頭は500年ほど前に中国で作られたもので、首里城公園の中でも現存している大変珍しいものになります。
他はほとんど復元されたものだよ
⑤冊封七碑(さっぽうしちひ)
冊封七碑は、先ほどの龍樋の近くに設置されている7個の石碑です。
琉球王国時代、中国皇帝の使者として琉球を訪れた歴代の冊封使たちが、龍樋の水の清らかさを褒め讃え漢詩に残しました。
その言葉を石碑に刻んだものになります。
当時、龍樋の水がいかに貴重なものだったかわかりますね。
ここもスルーされやすいから気にして見てみてね!
⑥瑞泉門(ずいせんもん)
瑞泉門は首里城第二の門です。
歓会門は首里城外郭の門でしたが、瑞泉門は内郭の門になります。
「瑞泉」とは「立派なめでたい泉」と言う意味があり、別名「樋川御門(ふぃじゃーうじょう)」と言います。
「樋川」は沖縄では、川や泉などの水をひいていることを指しており、龍樋にちなんでつけられた名前になります。
瑞泉酒造も龍樋にちなんでつけられた社名だよね
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⑦漏刻門(ろうこくもん)
漏刻門は櫓の中に水槽を設置し、水が垂れる量で時間を計っていたと言われています。
「漏刻」は中国語で「水時計」の意味になります。
時間を計測する役人が太鼓を叩いて知らせると、西のアザナや東のアザナなどで鐘を鳴らして城内外に時刻を知らせていたそうです。
時間の測定はあまり正確ではなかったようだよ
漏刻門は別名「かご居せ御門」とも呼ばれ、身分の高い人が駕籠に乗って首里城を訪れた際に、国王に敬意を払いここで駕籠を降りたことからそのように呼ばれました。
⑧日影台(にちえいだい)
漏刻門を抜けると展望台のような広いスペースに出るのですが、日影台は広場の漏刻門正面に置かれています。
日影台は日時計で、水時計の補助的な役割をしていました。
1739年に設置されてから1879年(明治12年)の廃藩置県まで使われていました。
実はこの日影台、年に4回角度が変わっているんですよ!
かつては時刻を正確に計るため、二十四節気に合わせ年24回角度を変えていたそうですが、現在は春分・秋分・夏至・冬至の年4回変えているそうです。
⑨万国津梁の鐘(ばんこくしんりょうのかね)
万国津梁の鐘も気づかず通り過ぎてしまう場所ですが、日影台から少し奥に小屋のようなものがありその中にあります。
いわゆるよく見るお寺の鐘ですが、万国津梁の鐘はかつては首里城正殿に掛けられていたそうです。
しかし、正殿のどこに掛けていたかが分かる文献がないため、現在この場所に設置してあります。
先祖崇拝や自然崇拝の沖縄でお寺の鐘って意外かもしれませんが、当時の琉球にも仏教が広まっていたことの表れでもあります。
また、鐘の表面には漢文が書かれているのですが、この漢文、沖縄県民なら一度は目にしているはずです。
沖縄県知事の会見などで、後ろに漢文の書かれた屏風があるのを見たことありませんか?あの漢文はこの万国津梁の鐘の漢文なんです。
漢文の意味は「琉球国は南海の素晴らしい場所にあり、中国・朝鮮・日本の間にあり、船にて万国の架け橋となり貿易によって栄える国である」となります。
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⑩広福門(こうふくもん)
広福門は城郭内に入る4番目の門です。
「広福」とは「福を広く行き渡らせる」と言う意味があります。
建物自体が門にもなっていて、琉球ならではの建築様式となっています。
王国時代の建物には2つの役所が入っていましたが、現在は有料区域への入場チケットの販売所になっています。
トイレもこの建物に入ってるよ
広福門をくぐると、下之御庭(しちゃぬうなー)という広場に出ます。
下之御庭とは「下の庭」の意味で、首里城正殿のある「御庭(うなー)」へ入る前の広場ということです。
⑪大龍柱補修展示室(だいりゅうちゅうほしゅうてんじしつ)
首里城火災の際、奇跡的にも崩れずに残っていた二対の龍柱は「奇跡の龍柱」として注目されましたね。
首里城正殿の正面にあった大龍柱は、尾を体に巻き付けて直立する琉球独自の形をしています。
火災にも負けずに奇跡的に立ってはいましたが、かなりの損傷を受けていたため補修作業が行われました。
現在補修された大龍柱は、下之御庭の展示室で公開されています。
⑫系図座・用物座(けいずざ・ようもつざ)
系図座と用物座は下之御庭の西側にある建物です。
琉球王国時代ではともに役所であり、系図座は士族の家系図を管理する場所、用物座は城内で使用する物や資材の管理をしていました。
現在は休憩所になっており、中には琉球菓子が楽しめる「首里城茶屋」(有料)が併設されています。
ワンコイン(500円)で、ちんすこうやくんぺんなどの伝統的な琉球菓子とさんぴん茶のセットが味わえますよ。
ちんすこうの美味しいメーカーはどこ?有名なのはどれ?本当に美味しいおすすめのちんすこう5選⑬京の内(きょうのうち)
京の内は下之御庭の南側に隣接した森のような場所(もともと森でした)で、「公園だから植物が生えてる場所なのかな」と思い見落としがちですが、ここはかなりのパワースポットです。
京の内は首里城発祥の地とも言われており、王国最高位の神女である聞得大君(きこえおおきみ)や、その下の女祭司の大アムシラレなどが、様々な祭祀を行った信仰儀式の場でした。
京の内の「京」には「神の霊力」の意味があり「神の霊力のある聖域」ということになります。
京の内の中に入ると首里城公園内の明るい雰囲気から切り離され、今でも独特の雰囲気が醸し出され別世界に来たような感覚になります。
⑭西のアザナ(いりのあざな)
西のアザナは、城郭の西側標高130mにある物見台です。有料エリアには東のアザナがありましたね。
現在は展望台になっており、那覇の街と天気のいい日は海の向こうに慶良間諸島まで見渡せます。
王国時代には、慶良間で上がった狼煙(のろし)を西のアザナで確認していたと言われています。
東のアザナより広々しており、県内の有名な夜景スポットのひとつです。
夜景を見るなら日没の早い冬がおすすめです。(夏だと20時頃まで明るい時もあります)
夕日も綺麗だよ
現在は有料エリアを出る最初の門になっています。
雨の日の石畳は滑るので気をつけて下りてね
⑮木曳門(こびきもん)
木曳門は西のアザナ近くにある石門です。
他の門の様に名前の額が掲げてある訳でもなく、なんとなく外に出るための出口かなくらいな存在感です。
この木曳門、琉球王国時代には、通常は石で塞がれていたんです。
この門は首里城を修理をする時だけ開いていました。
修理のための材木を搬入するための門だったので木曳門という名前がついたそうです。
⑯レストセンター首里森館(すいむいかん)
首里森館は首里城公園を見学したあと、ほとんどの人が最後に戻ってくる場所になります。
なぜならこちらの地下が駐車場につながっているからです。
首里森館は首里城公園のインフォメーションセンターでもあり、中には以下の施設があります。
【1階】
・レストラン首里森
・カフェ龍樋(休憩所)
・ショップ紅型(お土産屋)
・情報展示室
・案内カウンター
【地下1階】
・ショップ紅型(お土産屋)
・総合案内所
・駐車場
【地下2階】
・駐車場
この中から主な施設を紹介します。
カフェ龍樋(無料休憩所)
カフェ龍樋は無料の休憩スペースです。
併設されている売店のドリンクやアイスは有料ですが、椅子とテーブルは自由に使用できます。
ムーチーが売ってるね!
暑かったので龍樋サンデーをいただきました。バニラアイスの中にサーターアンダギーと砕いたちんすこうが入っています。
首里城公園を一通り回ると、アップダウンも多いので結構疲れます。
暑い時にはなおさらで、ここで涼んでから駐車場に戻ります。
ショップ紅型(お土産屋)
ショップ紅型はお土産屋さんです。1階と地下1階にもあり、1階の方が規模が大きなお店となっています。
有料エリアにもお土産屋さんがありますが、こちらは無料エリアでも首里城オリジナルグッズをはじめとする、様々な沖縄土産を買うことができます。
万国津梁の鐘ってマニアック過ぎる。笑
ここでは紹介しきれない首里城でしか買えないオリジナル商品がたくさんあり、あれもこれも欲しくなります。
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首里城公園詳細情報
■住所:沖縄県那覇市首里金城町1丁目2
■電話:098-886-2020
■営業時間:下記のとおり
■定休日:7月の第1水曜日とその翌日(令和6~7年度は通常営業)
■駐車場:あり(小型車最初の60分400円 以降30毎200円)
■公式HP:首里城公園公式HP
首里城無料エリアの所要時間まとめ
首里城公園の無料エリアを所要時間1時間で回れるおすすめモデルコースを紹介しましたが、首里城に行くならやはり有料区間も見ることを強くおすすめします。
もちろん、無料エリアだけでも見れるものも多くて楽しめますが、現在復元中の正殿は今しか見ることができませんよね。
日々変わっていく正殿の姿をぜひ見てあげてください。
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